カトリック幼稚園イタリア研修旅行

今日は新教皇様の就任式典のため、バチカンに各国首脳が集まる日。ローマの街中の道路は封鎖され、人々は徒歩もしくは地下鉄となり、いつもとは違う光景が繰り広げられています。頭上ではヘリコプターが旋回しています。

その頃、バチカン近くに宿泊する私達を迎えに数々の検問をくぐり抜けてむかっているガイドさん、運転手さんのことも知らず、私達は修道院で平和な幸せな朝食をゆっくり満喫していました。

  

奇跡的にバスもガイドさんとも予定の場所で落ち合うことができました。そのすごさを知ったのは、バスが走り始めてからです。
なんと私達の前には車は一台も走っていないどころか、通りを走っているのが、私達ののる小さなバス一台でした!反対車線は駐車せざるを得なくなった車が静かに並んでいます。
一体どんなVIPが乗ったバスなのか?警察官も私達を不思議に思ったことでしょう。
 

徒歩でバチカンに向かう大勢の人々と逆行し、私達がむかったのはアガッツィアーノ・アシジウムという学園です。アガッツィアーノとはモンテッソーリと同時期に始まり、イタリアでは実はモンテッソーリよりもポピュラーな教育とのこと。その教育を、アッシジの聖フランシスコの精神をベースに行うことを目的とした修道院が経営している学園です。
到着すると、シスター方やPTA会長さんが大歓迎してくださいました。
  

アガッツィアーノという教育も、子どもの自主性を尊重し、モンテッソーリ教育を行う幼稚園で働く先生方にとってもいろいろと参考に出来る見学となりました。
この幼稚園では子どもたちに色つきのマークを選ばせ、それがずっと自分のシンボルとなります。着ているスモッグもその色なのかまでは確認できませんでしたが、みんな自分に似合う色を良く知っています。とにかく可愛らしくてたまりません。
  

私達は縦割りの五つのクラスを全て見学させていただきました。それぞれのクラスは担任の先生にかなり任され、部屋の装飾も様々でした。心なしか子どもたちのカラーも違うように思えました。
言葉の授業、工作、リトミック、宗教、絵画など、日本ではあまり使わない素材でのカリキュラムはとても新鮮でした。皆様熱心にメモをとり、お話しに耳を傾け、時折子どもたちと交流していました。
  

これは先生が読んだお話しを聞いて絵を書く授業。内容がかなり重い?複雑な家族関係のお話しにもかかわらず、お話しが終わるとすぐに描き始めました。みんなとにかく早く先生にみてもらいたくてたまりません。
  

授業見学後は子どもたちと一緒の給食です。さすがイタリア、前菜(パスタいりスープ)とメイン(鶏肉と野菜)とでプレートが分かれていました。貴重な経験ですね!
 

今日はミサは予定していませんでしたが、学園自慢の素晴らしい聖堂で、私達グループの最初のごミサをさせていただくことができました。
先生方の美しい声が聖堂でひとつになって響きわたりました。
 
 

お世話になったシスター方に別れをつげました。日本に戻ってから、この経験が今後どういかされていくか、楽しみです。

さて、このあとのスケジュールは…

道路閉鎖の終わったローマに戻り、やはり今日はここに行くしかありません。
バチカンのサンピエトロ大聖堂に、これから向かいます!
 

途中のスーパーで水を調達し、事故渋滞の中、二階建てバスの運転手さんの機転により反対車線を逆行させてもらいながら!意外にスムーズにバチカンに到着しました。
興奮さめやらぬ私達は、この時の水があとで本当に助かることになるとはまだ知りません。

とにかく今日のバチカンを見たい、感じたい一心で、疲れもわすれてつき進みました。

ガイドの遠藤さんは今日は私達の幸運さに驚かされてばかりです。サンピエトロ大聖堂は意外にすいていました!
ただただ圧巻の大聖堂、テレビで何度も目にした広場を実際に目にして、先生方も大感激でした。
 

新教皇フランシスコのご就任に、町中がお祝いしています。バチカンの売店にも新しいグッズが次々お目見えしていました。

すべての予定を終え、お互いに顔合わせの会も行い、賑やかな夕食を済ませ、修道院のベランダからサンピエトロ大聖堂の夜景を眺め、部屋に戻って来たら…

これで1日は終わりませんでした。

道路工事で水道管が壊れ、水がまったく出なくなってしまったのです!
夜中には復旧するといわれましたが…
そこで先ほどの残った水を各部屋に配給。ひとりコップ一杯ほど。
でもなんとかなりましたね。今晩はもう、早く寝ましょう。明日の朝はきっとシャワーに入れる、、、かな!?