「須賀敦子の世界 イタリア編」第七日

ペルージャの聖ラウレンツィオ教会は「ご聖体の祝日」の主日ミサに与る人でいっぱいだった。


ペルージャからシエナへ。聖カタリーナの女性でありながらおそれることなく教皇にまた政治家に勧告する姿に須賀さんは強く影響を受けた。

シエナとフィレンツェは競って大聖堂を造り、芸術家の才能を極みまで開花させ宝庫、信仰を形に表現するために最高の傑作を造りあげていった。

ローマに到着です。先ず一番にトリニタ・ディ・モンティの聖心会の学校(以前は聖心会修道院もこちらにあった)にある「感ずべき御母」のご絵を訪ねました。

「トレビの泉」で神妙な顔でもう一度ローマにこれますように。
次は須賀さんをローマに留まらせた「パンテオン」です。須賀さんの心の豊かさと聡明さ、感じたことへの素直な反応、知識の深さ、広さが伝わってきます。

「サン・ルイジ・デイ・フランチェージ」教会のカラバージョの「マテオの召命」、「マテオと天使」、「マテオの殉教」の三部作は多くの人々の心に強い印象を刻みつけている。

最後の訪問はローマでもっとも美しい広場と言われるナボナ広場です。
なかでもベルニーニの最高傑作である世界の「四大河の噴水」は巨大なバロック彫刻であり、ナイル川(アフリカ)、ガンジス川(アジア)、ドナウ川(ヨーロッパ)、ラプラタ川(南アメリカ)を擬人化した男性の彫像です。広場の中央にはオベリスクが高くそびえ、すばらしい広場です。