聖パウロの足跡を訪ねて 第9日 イスタンブールより

イズミールの「アネモンホテル」はとてもよかった。1日しかいられないというのが少し残念である。朝8時にホテルを出発し、空港へ。イスタンブールには、12時に着いた。今日が最後の日、明日は帰国の途につく。雨模様の天候も、神様の御はからいで、歩くときには止んでいる。「♪ありがとう神様、ありがとう!」


昼食後、「地下宮殿」に行く。この貯水池は、最初6世紀に造られたが、消失し、ユスティニアーヌス帝によって再建された。合計336本の柱で支えられ、アヤ・ソフィアやトプカプ宮殿などで、この地下宮殿の水が使われていた。


明日が出発なので、他の博物館には寄らずに、最後のごミサのために「聖霊カテドラル」へ。新市街にある立派な教会である。ごミサの中で、一人ひとりがこの「トルコ巡礼」を通していただいたお恵みに、感謝を捧げた。


ごミサのあと、サレジオ会の主任神父様がいらして、このカテドラルの説明をしてくださる。ここは聖霊に捧げられ、キリスト者の一致のため大きな役割を果たしている。近くにはギリシャ正教の教会があり、東方教会とカトリックの出会いの場でもあるとのことだ。


故教皇ヨハネ23世は、この教会で、10年働いていらした。その時の体験から、教皇様になられた時、エキュメニズムを提案なさり、現在のエキュメニカル運動を始められた。教皇パウロ6世、ヨハネ・パウロ2世も、現教皇ベネディクト16世も、こちらにいらしている。神父様は、また、このトルコにあって、少数派でもカリタスを通して地震災害時や国家間の争いの時などには、現地に行き援助をしたり、子ども達の必要のために力を尽くして、教会の存在を示すとも話してくださった。


巡礼最後のごミサがこのカテドラルであったことにも大きな意味がある。帰国後、日常の生活に戻った時、異邦人への宣教のために命を捧げた聖パウロのように、私たちもキリストのメッセージを生きるもの、また特にキリスト教教会の一致のためにも、祈るものとなりたい。