三日目 マカオ巡礼

初日と三日目はマカオ在住のK名ガイドさんのご案内である。彼女は日本人であるが、ご主人は五代目のポルトガル系マカオ人とのことで、興味深い、いろいろなお話しを聞くことができた。


マカオと香港はフェリーで1時間の距離であるが、雰囲気はまるで違う。
マカオはポルトガルの雰囲気を残し、世界遺産に指定された建造物もある趣きのある街。クリーム色と緑色を基調にした建物は、目にもやさしくホッとする。
 
一方で数日前に「世界一」となったカジノの他、年内に新しくカジノがいくつもできるらしく、勢いが感じられた。

マカオでのミサ

まず、聖ローレンス教会の9時のミサにあずかる。神父さまの声がすばらしく美しく、歌声に聞き入ってしまった。広東語のミサではあるが、ミサの流れは日本と全くというほど同じ。
夏休み最後の日曜日ということで、ミサの途中に子供たちや学校関係者の「祝福」の場面があった。神父さまのもとに集まっていく子供たちの無邪気な笑顔、そして子供たちへの神父さまの眼差しがとても印象的だった。
 

聖ヨゼフ教会

ザビエルはマカオには来ていないが、聖人の右手上腕骨は、聖ヨゼフ修道院にある。戦国の日本で紛失してしまうことを恐れて、マカオに保管されたとのことである。

聖ポール天主堂跡

マカオといえばこの「壁」。よく見かける光景ではあるが、実物はなかなかの迫力。マカオ観光はこの「壁」なくしては語れない。火事で焼け残った教会の前面の壁の厚さはかなりあり、壁面にも数々の装飾がほどこされている。
また地下の納骨堂には、日本での殉教者の遺骨もかなりおさめられている。
日本に遺骨をもどしてほしいというような話もあるが、ガイドさんいわく「これはマカオにとっても宝物」とのこと。立派な納骨堂におさめられ、たくさんの人がその場で祈りをささげていた。


フランシスコ・ザビエル教会

コロアン島にある唯一の教会。海岸近くにあるこの教会は、小ぶりながらもクリーム色と水色を基調にした美しい教会。夏休みの日曜日のせいか、教会前のレストランや広場にはたくさんの香港人の姿もあってにぎやかだった。 


マカオでの半日観光は主に教会を巡るものとなったが、まだまだ見どころがたくさんのマカオ。またゆっくりぜひとも訪ねたいと思いながら、マカオを後にした。